債務整理とは?デメリットと手続きをマンガでわかりやすく説明

債務整理とは?デメリットと手続きをマンガでわかりやすく説明

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債務整理とは、借金返済の負担を軽減する4種類の手続きです。効果やデメリットを比較し、自分に合う解決法を見つけましょう。債務整理に強い司法書士が、マンガやイラストを使ってわかりやすく解説します。

司法書士

債務整理をすることで、返済の負担を減らしたり、借金を減額したり、借金の支払い義務を免除することも可能です。

 

すべての債務整理手続きに共通する一番最初のメリットは「司法書士や弁護士に依頼すると、すぐに取り立てが止まる(貸金業者から直接連絡されなくなる)」ということです。

 

また、共通のデメリットは、信用情報に事故情報が登録され(いわゆる「ブラックリスト」扱いになるせいで)完済から5年程度は、新たな借入やローン、クレジットカードの発行や更新が困難になることです。

 

債務整理の4つの手続きやデメリットを紹介する動画はこちら↓↓

 


 
 

【マンガでわかる】債務整理とはどういうものか?

債務整理の解説マンガ①みどり法務事務所に家族に言えない借金の悩みを持った主婦が相談に来る。主婦:「債務整理をすれば借金を減らせる」と聞いたのですが「債務整理」ってなんですか? 司法書士:債務整理とは支払い困難な借金を抱える方が国が認めた制度や法律の力を使って返済の負担を軽減する手続きです。債務整理には(借金の利息をカットする)任意整理・特定調停・(借金の元金を減免する)個人再生・自己破産という4種類の手続きがあり、それぞれメリットやデメリットが異なります
債務整理の解説マンガ②主婦:120万円の借金があるんですが、そのうち50万円は独身時代からの借金でうしろめたくて夫には言えない…… 自己破産するしかないんでしょうか? 司法書士:自己破産はどうしても返済できない場合の最終手段です。デメリットも大きく家族に知られずに手続きするのも難しいです。 主婦:夫や親に絶対知られたくないんです。どうすれば…… 司法書士:借金の額や収入、家計の状況などでその方に合う手続きは異なります。まずは、今の状況をお聞かせください。

家族に内緒で借金の相談にきた主婦の花子さんは、司法書士から債務整理の説明を受けました。

 

債務整理とは、支払い困難な借金を抱える方が、国が認めた制度や法律の力を使って返済の負担を軽減する手段です。4種類の手続きがあり、それぞれメリットやデメリットが異なります。

債務整理で解決できる「債務=借金」とは?

  • ・貸金業者や会社、個人からの借入
  • ・クレジットカードのキャッシング、ショッピングの残債、リボ払い
  • ・カードローンや住宅ローン、カーローンなど
  • ・分割払いの商品、サービス代金
  • ・滞納家賃や遅延損害金、奨学金 など
 

※滞納した税金や公共料金、国民年金や国民健康保険料、慰謝料や養育費、罰金などは対象外
→ 税務署や住所地の市区町村窓口などにご相談を

手続き方法を選ぶ前に、まず各社の取引履歴を確認します。

 

2007年以前からお金を借りていて、過払い金が発生していれば過払い金請求を行い、残りの借金を減らしたり、借金をゼロにしたうえで手元にお金を残すことも可能です。

過払い金とは、カード会社や消費者金融などの貸金業者に払い過ぎた利息です。請求することで返金されます。適正な法定利息と違法な利息=過払い金を説明しているイラスト

当事務所(司法書士法人 みどり法務事務所)では、LINEやメール、電話で「過払い金の有無がすぐわかる無料診断」を行っています。

 
借金、減額診断、過払い金のLINE相談|みどり法務事務所
みどり法務事務所のLINEで過払い金チェック
みどり法務事務所のメール・電話相談
 

過払い金をより詳しく知りたい方はこちら

 

債務整理や過払い金請求は、司法書士や弁護士に依頼すれば手続きを代行してくれます。

私たちが書類の作成や貸金業者と交渉を行うので、普段通りに生活しながら借金問題を解決できます。

 

また(原則個人で行う特定調停以外の)債務整理の手続きを開始すると、司法書士や弁護士が貸金業者に受任通知を送付するため、すぐに取り立て(貸金業者からの連絡)がストップします。

 

さらに、手続き中は返済も一旦中止できるので、その間に司法書士や弁護士に支払う費用を積み立てたり、物理的にも精神的にも落ち着いた状態で返済計画を立て直すことができます。

 

ここからは、4種の債務整理手続きの概要とメリットをイラストで紹介します。

 

1.任意整理|手続き後の利息をカットして、総支払い額を減らす

任意整理は、返済にお困りの方から相談を受けた司法書士や弁護士が、貸金業者(消費者金融や銀行、カード会社など)と交渉し、手続き後の利息をカットしたり、月々の支払いの減額をする手続きです。手続き中は返済や取り立てをストップできます。と説明する図解

任意整理は、貸金業者と交渉することで下記のメリットが得られる手続きです。

・和解契約後の将来利息をカット
→ 手続き後は利息を払わなくてよくなる

・支払期間を伸ばして(~5年程度)、無理のない額まで毎月の返済を減らす

・過払いがある場合は、借金の元金を減らすことも可能
→ 借金がなくなり現金が手元に残る場合も)

借金の元金を3~5年(36~60回程度の分割払い)で完済できるようにします。

手続き後の支払いは利息を払わなくてよくなるため、毎月の返済をすべて返済にあてられるようになります。

 

ほかの債務整理に比べ、デメリットや制限が少なく、家族や会社などに知られることなく手続きを終えられるので、最も多くの方に利用されています。

任意整理をより詳しく知りたい方はこちら

 

2.特定調停|任意整理と似たようなことを自分(個人)でやる

特定調停は、任意整理に近い内容を簡易裁判所を通じて「個人で」行う手続きです。

裁判所にいる調停委員のサポートを無料で得られるため、司法書士や弁護士への報酬(費用)を払わずに済みます。

 

しかし、裁判のための資料や書類を自分で用意し、指定された日時(平日の8:30~17:00)に裁判所へ出廷する必要があります。

また、貸金業者の個人への対応は年々厳しさを増しています。希望に沿う条件で和解できる可能性は、任意整理よりも低いです。

 

3.個人再生|借金の元金を大幅に減額しつつ、マイホームも守れる

個人再生は、裁判所に申し立てを行い、住宅ローンを除いた借金を大幅に減額して、残りの借金を原則3年で返済する手続きです。と解説する図解

個人再生は、借金の元金を大幅に減額し、原則3年で完済できるように返済計画を組み直す手続きです。

「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」を利用すれば、マイホームや車を残して借金を減額できます。

 

ただし、任意整理や特定調停よりも手続きが煩雑で必要書類も多く、デメリットも大きくなります。

個人再生をより詳しく知りたい方はこちら

 

4.自己破産|借金を免除(ゼロに)してもらう

自己破産は、財産を換価(清算)して債権者に分配する「破産手続き」と、裁判所に申し立てて免責許可をもらい借金を免除してもらう「免責手続き」の2つの手続きを行います。と説明する図解

自己破産は、借金の支払い義務を免除(借金をゼロに)する手続きです。

財産を清算する「破産手続き」と借金をなくす「免責手続き」という2種類の手続きを終えることで、借金がゼロになります。

ただし、収入のない方、どうしても返済できない方向けの最終手段で、デメリットや影響も債務整理の中でいちばん大きいです。

自己破産をより詳しく知りたい方はこちら

司法書士

自分に合う債務整理手続きを知りたい方は、司法書士法人 みどり法務事務所の無料相談をご利用ください。LINEやメール、電話で受け付けています。

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主婦の花子さんは、自分に合う債務整理手続きを知るために返済状況を司法書士に伝えました。

 

どの手続きが最適か? 債務整理の面談(簡易版)

司法書士

最初にお金を借りたのはいつ頃ですか?

相談者・花子さん

3社あるんですが、いちばん長いもので5年前くらいです。

2社は生活費の補てんのために借りたものですが、独身時代にクレジットカードでリボ払いしていたものもまだ残っていて……。

借金の原因。生活費の補てん、独身時代のカード払い(リボ)

司法書士

配偶者やご両親に相談し、手助けを得られればデメリットのある債務整理をせずに済むかもしれません。ご家族に相談することは厳しいでしょうか?

相談者・花子さん

どうしても家族には言えないんです。

司法書士

かしこまりました。では債務整理で問題を解決する方向で検討しましょう。

まず、花子さまのお借り入れに過払い金は発生していません。払い過ぎた利息はなく、不当な契約はしていないので安心してください。

※2007年以前からお金を借りている場合、過払い金発生の可能性がある

※また、5年以上返済していない借金がある場合「時効の援用(消滅時効の主張)」を行って、支払い義務をなくせる可能性がある

司法書士

次に、借入先ごとに下記を教えてください。

債務整理の面談(相談)で聞かれること

①借入先
②ご利用年数
③現在残る債務額
④月々の返済額

花子さんの回答(借入状況)をまとめたもの

花子さんの借金の内訳:①A銀行のカードローンは利用年数3年、債務額40万円、月の返済額は1万5000円 ②Bカードのキャッシングリボは利用年数5年、債務額50万円、月の返済額は1万5000円 ③消費者金融Cの借り入れは利用年数1年、債務額30万円、月の返済額2万円

相談者・花子さん

債務整理ではなく、おまとめローンも検討したのですが……。

司法書士

おまとめローンは、借金を一本化することで返済日を月1回にでき、金利を下げられる可能性もあります。

債務整理と異なり、遅延がなければ信用情報に事故情報も掲載されません(事故情報については後ほど)。ただし、下記のデメリットがあります。

おまとめローンのデメリット

  • ・月々の支払額が変わらない
  • ・利息を払い続けなければならない
  • ・返済期間が伸びることで総支払額が増える可能性がある
  • ・おまとめローンの審査に通らない可能性がある
  • ・1社にまとめることで完済した貸金業者から、再度お金を借りてしまい借金が増える方もいる

おまとめローンと任意整理を比較した記事はこちら

相談者・花子さん

毎月の返済が5万円あるのがつらくて。
5年前から払っているリボ払いも全然終わらないんです。

司法書士

わかりました。花子さまの場合、債務整理の中の「任意整理」という手続きを利用すれば、手続き後の利息を払わないでよくなり、毎月の返済額も減らせる可能性があります。

その借金なら、任意整理で解決できるかも! と説明するイラスト。任意整理のメリットで手続き後の将来利息をカットし、借金の元金だけを3~5年(36~60回)程度で完済できるように毎月の返済額を減らせる

相談者・花子さん

利息を払わなくてよくなるというのは、とても助かります!

司法書士

リボ払いを続けていると、支払い期間が伸びて利息が大きく膨らんでしまいますよね。

返済額のうち半分以上が利息(手数料)の支払いにあてられている可能性があるので、終わらないリボ払いから抜け出す方法として任意整理を利用される方も多いです。

いつまでも借金が終わらない原因=利息。返済期間が長いほど「借金の総支払い額(元金+利息)」が大きくなる。元金+利息に利息がつくので、総支払い額が雪だるま式に膨らんでしまう。また、リボ払いなどで返済額を一定にすると大部分が利息(手数料)の支払いにあてられ元金が減らない。たとえば、100万円を2万円のリボ払い(金利15%)で返済する場合、完済までに払う利息は57万9052円。完済まで6年5か月程度かかってしまうことを説明するイラスト

リボ払いを減額する4つのデメリットを解説

司法書士

今まで滞納したことや、裁判所からの通知が来たことはありますか?

相談者・花子さん

先日A銀行の返済を滞納してしまって…… 何度か電話がきました。

裁判所からの通知は来たことがありません。

司法書士

保証人付きのお借り入れはありますか?

相談者・花子さん

ありません。

司法書士

現在、継続的な収入はありますか?

また「毎月いくらなら無理なく返済できる」という金額はわかりますか?

相談者・花子さん

夫の収入は生活費にあてていて返済には使っていません。私自身はパートをしています。

せめて3万円…… いや2万5000円くらいなら返済を続けられるのですが。

司法書士

債務整理では、無理のない範囲で今後の返済額を設定することが大切です。

月2万5000円以内に収まるよう交渉していきましょう。

花子さまの借入先や現在の返済額を考えると、無理な数字ではありません。

相談者・花子さん

ありがとうございます…… でも、自分や家族にどんな影響やデメリットがあるか不安で。

司法書士

債務整理は個人の手続きですので、ご家族に直接的な影響はありません。

債務整理は個人の手続きなので、家族が払う住宅ローンや車、家族が使うカード、家族の信用情報、家族の仕事や進学、就職などには影響がないことを説明するイラスト

すべての手続きに共通するデメリットと、各手続きごとのメリット・デメリットをご紹介します。

 

債務整理のデメリット|なにができなくなる?

債務整理に共通するデメリットは「一定期間、お金が借りられなくなる」ということです。

 

これは個人の信用情報に「事故情報」が掲載されるためで、事故情報が掲載されている状態を「ブラックリスト」と呼ぶことがあります。

【関連記事】ブラックリストとは|載るとどうなる?ブラック状態か確認する方法

 

金融機関やカード会社は審査の際「契約内容や支払い情報など」が記録されている信用情報を確認します。

事故情報が掲載されている間は、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードの審査などに落ちてしまう可能性が高いです。

債務整理をした場合、信用情報機関に一定期間事故情報が登録されるため、事故情報が消えるまではクレジットカードの発行や更新、新規の借り入れやローン、分割払い、保証人になることができなくなる。と解説する図解

事故情報は一定期間が経過すると削除されます。

事故情報の掲載期間

任意整理・特定調停:完済から5年程度
個人再生:個人再生の開始決定から7年未満
自己破産:破産手続の開始決定から7年未満

 

※手続きを開始する(受任通知を送付する)とその情報が掲載される
※信用情報が残る期間は、貸金業者によって異なる
※自分の信用情報はいつでも確認可能

ただし、事故情報が削除されても顧客リストは存在するので、債務整理をした会社や関連会社のカードを使ったり、お金を借りたり、ローンを組んだりできなくなる可能性が高いです(俗にいう「社内ブラック」)。

債務整理していない業者やカードが使えなくなる理由

司法書士

任意整理や特定調停の場合、債務整理を行う相手を選ぶ(特定の相手を除外する)ことが可能です。

ただし、カード会社は不定期に信用情報をチェックするため、債務整理を行わないカードや消費者金融も、事故情報が消えるまでは利用できなくなる可能性が高いです。

任意整理経験者100名にアンケートを取ったところ、61名が「手続きしていないクレジットカードも使えなくなった」と回答しました。

任意整理経験者100名にアンケートを取ったところ、61名が「手続きしていないクレジットカードも使えなくなった」と回答した

相談者・花子さん

クレジットカードが使えなくなるのは、厳しいですね。

司法書士

VisaやJCBなどの加盟店で使える、銀行口座から即時決済される「デビットカード」や先払いの「プリペイドカード」、事前にお金を入金したり、銀行口座と連携する「PayPay」などのスマホ決済サービスなどは利用できます。

ETCカードが必要な方も「ETCパーソナルカード」の発行は可能です。

デビットカードは口座にある範囲でしか使えず、アプリで残高や収支を把握できるので、家計管理がしやすく、カードの見た目もレジで支払う様子もクレジットカードと変わりません。

相談者・花子さん

債務整理をした後も「現金払いだけ」になるわけじゃないんですね。少し安心しました。

債務整理のデメリットについて詳しく聞きたい方は、司法書士法人 みどり法務事務所の無料相談をご利用ください。

 
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各種債務整理のデメリット、メリットを比較

任意整理のメリット

①すぐに取り立てや督促が止まる
→ 司法書士や弁護士が受任通知を送付した後、本人には直接連絡されなくなる

②利息の支払いが免除され、借金の元金だけ払えばよくなる
→ 手続き終了後(貸金業者との和解後)に発生する「将来利息」をカットできる可能性が高い。ただし、支払い状況や相手によっては、年5%くらいまでの将来利息を付加される可能性もある

※任意整理を行った100名にアンケート調査を行ったところ「手続き後の利息をすべてカットできなかった」と回答した方は1名しかいませんでした

③毎月の返済額を、無理のない範囲まで減らせる
→ 手続き後は、3~5年(36~60)回程度の長期分割払いで借金残高を完済

④手続きが終わるまで返済をストップできる
→ その間(平均6か月程度)に手続き費用を分割払いしたり、返済額を用意できる

⑤過払い金が発生していた場合、借金(元金)を減らせる
→ 2007年ごろまでの借入・キャッシングがある場合、過払い金が発生している可能性がある

※任意整理経験者100名に質問したところ、54名に過払いが発生していて借金残高(元金)が減額されました

⑥手続きする相手を選べる
→ 保証人つきの借金やカーローン(自家用車・仕事で使う車)、住宅ローン(自宅)などを除外できる

⑦司法書士や弁護士に依頼すれば、家族や職場などにバレる心配がない

⑧職業・資格制限などがない

⑨分割払いできる事務所を選べば、まとまったお金がなくても手続きできる

任意整理のデメリット

①完済から5年程度は信用情報に事故情報が残る
→その間は、お金を借りることができない。手続きするカードは解約になり、ほかのクレジットカードも一定期間使えなくなる可能性が高い。保証人にもなれない

②すでに行われている給料差し押さえ(強制執行)を止める効力はない

③借金の元金を減らすことはできない
→ 過払いがあれば減らせることも

任意整理のデメリットについて詳しくはこちら

 

任意整理経験者100名にアンケートを取った結果、22名が「【任意整理しなければよかった】と思ったことがある」と回答しました。

任意整理経験者100名にアンケートを取った結果、22名が「【任意整理しなければよかった】と思ったことがある」と回答した

「任意整理しなければよかった」と思う理由

1.クレジットカードが使えなくなった

2.ローンが組めなくなった(お金が借りられなくなった)

3.分割払いができなくなった

4.司法書士・弁護士費用が高かった

5.任意整理後の支払いがキツい

6.(過払いがなく)借金残高(元金)が減らなかった

7.毎月の返済額が減らなかった

8.支払いが厳しくなり、もう一度任意整理(再和解)した、個人再生や自己破産に切り替えた

9.手続き後の利息をすべてカットできなかった

10.任意整理に応じない貸金業者があった

11.任意整理しなくても完済できたかも

【関連記事】「任意整理しなければよかった」と後悔する人は2割強。4つの理由とは?

司法書士

任意整理は、債務整理の中で最も多く行われている手続きです。

花子さまも、元金のみの分割払い(月2万5000円 × ~5年程度)での完済が見込めるので、任意整理をお勧めします。

※特定調停は裁判所の調停委員の手を借りて個人で行う手続きなので、ここでは除外します

個人再生のメリット

①借金の元金を大幅に圧縮する(減らす)ことができる
→ 借金総額によって、減額される金額が決まる
(例:100万円以上500万円未満の場合、最低弁済額が100万円になる)

②住宅ローンを除外して手続きできる

③給料差し押さえ(強制執行)を止められる

個人再生のデメリット

①個人再生の開始決定から7年未満、信用情報に事故情報が残る
※手続き開始(受任通知を送付)した時点で事故情報が掲載される

②官報に掲載される
→ ただし官報からバレる可能性は低い

③裁判所を介して手続きするため時間がかかる

④裁判所に提出する書類が複数あり、本人もチェックする手間がかかる

⑤すべての債権者(お金を貸してくれた相手)を平等に扱う必要がある
→ 保証人つきの借金、親族や知人、職場や組合からの借金を除外できない
→ 自動車ローンが残っていると車を回収される可能性もある

⑥(住宅ローンを除く)借金総額が5000万円以上だと利用できない

官報とは、政府や諸官庁が法令を掲載したり、特殊法人や地方公共団体などがお知らせを載せる国の情報誌で、ほぼ毎日発行されている新聞のようなものです。

 

「裁判所公告」という部分に個人再生や自己破産の情報が掲載されますが、この欄を見るのは、信用情報機関か(区や市役所の)税務担当者か、普通の貸金業者からお金を借りられなくなった人を狙う闇金業者ぐらいです。

官報が原因で家族や知人、会社に知られてしまう可能性はとても低いです。

【関連記事】任意整理と個人再生の違い

自己破産のメリット

①借金の返済義務が免除される

②無収入の方(無職の方や生活保護受給者)でも利用できる

自己破産のデメリット

①破産手続の開始決定から7年未満、信用情報に事故情報が残る
※手続き開始(受任通知を送付)した時点で事故情報が掲載される

②官報に掲載される
→ ただし官報からバレる可能性は低い

③裁判所を介して手続きするため時間がかかる

④裁判所に提出する書類が複数あり、本人もチェックする手間がかかる

⑤すべての債権者(お金を貸してくれた相手)を平等に扱う必要がある
→ 保証人つきの借金、親族や知人、職場や組合からの借金を除外できない
→ 支払い中の住宅ローンや自動車ローンがある場合、没収される

⑥99万円を超える現金、時価20万円を超える財産は処分される
例: 家(不動産)は処分される、時価20万円を超える車は、処分される
※裁判所によって処分の規定が異なる

⑦一定期間(破産手続きの開始決定~免責許可決定)、制限がかかる職業や資格がある
→ 弁護士や司法書士、行政書士や税理士、警備員や生命保険の募集人、警備員など

⑧7年以内に免責を受けている(自己破産をしている)と、手続きができない可能性がある

⑨借金の原因によっては「免責不許可事由」があり、免責されない可能性がある
→ ギャンブルや投資、浪費でできた借金など

相談者・花子さん

自己破産すると、選挙権がなくなったり、戸籍に記録が残ったりするのかと思ってました。

司法書士

そんなことはありません。司法書士や弁護士に相談するとメリットやデメリットをしっかり提示した上で、その人に合った手続きを提案してくれます。

当事務所(司法書士法人 みどり法務事務所)含め、無料で相談できる事務所がたくさんあるので、デマや噂に惑わされず、お気軽に問い合わせてみてください。

 

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債務整理するとどうなる? よくある質問の誤解を解きます

債務整理は個人の手続きなので、家族が払う住宅ローンや車、家族が使うカード、家族の信用情報、家族の仕事や進学、就職などには影響がないことを説明するイラスト

Q1.債務整理すると、借金や手続きのことが家族や親、勤務先にバレる?

多くの方が行う「任意整理」の場合、司法書士や弁護士に依頼すれば、自分から言わない限りは家族や会社に知られずに手続きできます。

 

※ただし、どの手続きでも「家族を保証人にしている場合」は、その家族に請求がいくのでバレる

また、債務整理が原因で解雇されることはありませんし、債務整理を行うことで会社に在籍確認されることはありません(会社に連絡される可能性があるのは、借金を滞納したとき)。

 

Q2.債務整理すると、配偶者やこどもなど、家族に影響はある?

債務整理は、お金を借りた本人(債務者)にだけ効果があるものです。

どの手続きでも、家族の財産を処分されることはありませんし、進学や就職などに影響することはありません。

 

ただし、家族が保証人になっている場合は、その家族が代わりに返済することになるので、同時に債務整理するというケースもあります(例:妻が夫の連帯保証人になっている場合、夫婦で自己破産)。

 

Q3.債務整理したら、家を追い出される?

債務整理が原因で、賃貸物件を追い出されるということはありません。

※滞納している家賃を債務整理手続きの対象にする場合、立ち退きを命じられる可能性がある
※家賃をクレジットカードで払っている場合は、支払い方法を変更する必要がある

 

ただし自己破産の場合、時価20万円を超える家は売却され、住めなくなってしまいます(退去日までに新しい賃貸物件を探せる。競売にかけられる前に任意売却するという選択肢もある)。

 

Q4.債務整理したら、賃貸マンションやアパートは借りられない(審査に落ちる)?

賃貸業者や不動産会社、大家さんに信用情報を見られることはありません。

自己破産をしていても、賃貸は借りられます。

 

しかし、住みたい部屋が一部の信販会社(カード会社)系の家賃保証会社を利用している場合、保証会社が信用情報をチェックするので、債務整理が原因で入居審査に落ちてしまうケースがあります。

 

事故情報が掲載されている期間にお部屋探しをする場合は、不動産会社に「保証会社がない」または「信販会社系の保証会社がつかない」物件を探してもらいましょう。

※家賃滞納している場合は(信用情報ではなく)家賃滞納記録を共有されて、入居審査に落ちるケースがある

 

Q5.住宅ローンを組んでいる場合、またはローンを払い終えた家がある場合はどうなる?

任意整理と特定調停の場合
住宅ローンを除いて手続きをすれば、マイホームに住み続けられます。

 

個人再生の場合
条件をクリアして住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を含めた再生計画が利用できれば、マイホームを手放さずほかの借金を減額できます。

 

自己破産の場合
金融機関が抵当権を設定した家は競売などにかけられ、住めなくなってしまいます。
住宅ローンを完済していても、持ち家=不動産は価値が高いため、換価(売却)されて住めなくなってしまう可能性が高いです。

 

Q6.車は没収される? 自動車ローンは組める?

ローンを完済している車
自己破産以外なら手元に残すことができます。

※自己破産の場合でも、時価20万円以下の車は残せる
※個人再生の場合、車の価値が高いと個人再生後に返済する額が大きくなる可能性がある

 

返済中の自動車ローンがある場合

 

任意整理と特定調停の場合
自動車ローンを除いて手続きをすれば、ローン返済中の車を守ることができます。

個人再生と自己破産の場合
ローン会社に所有権が留保されていると、没収されてしまいます。

※個人再生の場合、ローン会社と別除権協定を結び、裁判所に認められれば、没収されずに済むケースもある(支払いは続ける)

 

Q7.スマホはどうなる? 携帯電話の分割払いができなくなる? 機種変更はできる?

債務整理をしても、携帯電話やスマートフォンは今まで通り使い続けられます(信用情報に事故情報があっても、契約通り料金を払えば大丈夫)。

ただし、料金を滞納(延滞)している場合や機種代金を分割払いしている最中は、影響が出る可能性があります。

 

個人再生や自己破産の場合

分割払いが残っていたり、滞納していたりすると、強制的に解約させられてしまう可能性があります。

※任意整理や特定調停は、債務整理の対象から外せる

 

また、債務整理後は信用情報から事故情報が消えるまで、機種の分割購入ができなくなります。

Q8.債務整理はいくらから、いくらまでできる?

「債務整理は、借金いくらからできますか?」「いくらまでの借金だったら、手続きできますか?」といった質問を受けることがあります。しかし、借金残高に明確な基準はありません。

※個人再生の場合、住宅ローンを除く借金の額が5000万円までしか利用できない

司法書士

たとえば、借金の額が年収の3分の1以下だったり、100万円以下でも「返済が厳しい、できない」といった状態であれば債務整理を検討することをお勧めします。

借金残高だけでなく、毎月返済にまわせる金額、家計や収支の状況、財産の有無などで最適な手続きは変わります。司法書士や弁護士にご相談ください。

司法書士

ほかにも不安なことや気になることがあれば、小さなことでも司法書士や弁護士に質問してください。

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相談者・花子さん

いろいろ教えていただいて、ありがとうございます。

任意整理をお願いしたら、私の借金はどうなるんでしょうか?

司法書士

花子さまが利用されている3社で、返済額を月2万5000円以内に抑えるとしたら下記のような交渉が可能です。

主婦花子さんの債務整理後の返済額。A銀行のカードローンは1万円の40回払い、Bカードのキャッシングリボは1万円の50回払い、消費者金融の借入は5000円の60回払いで完済できるようになったことを説明する図解

手続き前:利息を含め毎月5万円の返済
手続き後月2万5000円の返済に減らせて、将来利息もカットできる

主婦花子さんの任意整理の結果、毎月の返済額は5万円から2万5000円になり、利息を払わなくてよくなりすべて5年以内に完済予定となったイラスト

相談者・花子さん

任意整理を依頼した場合、どんな流れになるか教えていただけますか?

司法書士

任意整理には、基本的に半年程度かかります。流れを説明しますね。

 

債務整理はどれくらいかかる? 流れと期間

任意整理の流れ①面談、委任契約を締結②取引履歴を確認③方針決定、和解提案書作成④和解交渉、和解書を取り交わす⑤和解契約にもとづいて支払い(返済)開始

債務整理の手続き別、各種期間

各種債務整理の期間 任意整理:手続きにかかる期間 半年程度、返済期間 3~5年程度、ブラックリスト掲載期間 完済から5年程度/個人再生:手続きにかかる期間 1年以上、返済期間 原則3年(5年まで延長可能)、ブラックリスト掲載期間 個人再生の開始決定から7年程度/自己破産:手続きにかかる期間 同時廃止なら1年程度、管財事件なら1年以上、返済期間なし、ブラックリスト掲載期間 破産手続きの開始決定から7年程度

個人再生や自己破産にかかる期間や手続きの流れについて詳しくはこちら

 

債務整理にかかる費用

相談者・花子さん

手続きをお願いしたいのですが、 経済的に余裕がなく費用のことが不安です。

司法書士

債務整理がはじまると、手続きが終わるまで各社への返済をストップできます。

その間に毎月決めた額を積み立てて、司法書士や弁護士の報酬を用意する「積立金制度」を用意している事務所が多いです。

分割払いできるので、まとまったお金が手元になくても手続きをはじめることが可能です。

 

事務所によって費用は異なりますが、任意整理にかかる一般的な費用の例をまとめてみました。

任意整理の費用の例

相談料:依頼前に相談するだけで発生するお金(無料~1万円程度)
着手金(基本費用):依頼すると発生する費用(1社につき、無料~5万円程度)
基本報酬:手続き後に支払う費用(1社につき、無料~5万円程度)

 

過払いが発生している場合

減額報酬=減らせた額に応じて支払う費用(1社につき、減らせた額の11%程度)
過払い金の成果報酬=過払い金を取り戻したときに払う費用(1社につき、払い戻した額の22~27%程度)

※ほかにも、交通費や事務手数料などの実費が発生する場合がある

【関連記事】債務整理の費用相場はいくら?安くする方法も紹介

司法書士

当事務所の場合、相談料は何度でも無料。1社あたり手続費用(着手金)1万1000円~ + 解決報酬金 1万1000円~ で減額報酬は無料です。

また、どの事務所でも面談の際に司法書士や弁護士から詳しい費用の説明を受けるので「(手続き終了後に)想像以上に費用が高くなって困った」ということはないと思います。

 

相談料無料の事務所も多いので、ぜひ利用してみてください。

相談者・花子さん

分割払いできるなら助かります。詳しく話をきかせてほしいです。

司法書士

後日、花子さまの取引履歴を確認したところ、3社合わせて1年間で25万円以上の利息が発生していました。

債務整理をしない場合、同じ5年で返済するとしたら少なく見積もっても倍(50万円)以上の利息が発生していたと考えられます。その負担がなくなると考えれば、費用を払っても任意整理をするメリットは大きいと思います。

【業者名やリアルな数字を公開中】当事務所で債務整理を行ったお客さまの事例や体験談はこちら

 

こんな状態なら、債務整理を検討すべき

1.毎月の返済がキツくなってきた。はじめて滞納してしまった

債務整理を「最後の手段」と考えないでいただきたいです。

時間が経つほど借金の利息は膨らみ、延滞している場合は、遅延損害金も積み重なっていきます。

※長期間滞納すると、任意整理の交渉が厳しくなることも

 

また住宅ローンがある場合、代位弁済されたり競売にかけられると家を守れなくなる可能性が高くなります。

司法書士

お客さまの債務整理を行う中で「督促を無視せず、もう少し早く対応できれば、より影響が少ない方法で負担を減らせたのに」と思ったことが何度もあります。

話を聞いて「自分には必要なさそう」と感じたら、手続きをしなくていいので、返済が厳しいと感じた時点で一度ご相談いただきたいです。

2.返済を「2か月(2回)以上」滞納しそうになっている

2か月以上滞納すると、債権者から一括請求を受けたり、信用情報に事故情報が掲載されるリスクがあります。

そして、債務整理の最大のデメリットは「事故情報が掲載されること」だと言われています。

ですので、このデメリットを気にすることなく、手続きして負担を減らすことをオススメします。

3.債権者から「内容証明郵便」が届いた

滞納から差し押さえまでの流れ

電話(翌日~1週間程度) → 郵便 → 内容証明郵便(滞納から2~3か月) → 裁判 → 差し押さえ

内容証明郵便で残債遅延損害金の一括請求を求められても、応じることは厳しいと思います。

 

内容証明郵便を無視すると、訴訟を起こされたり、預貯金や給与を差し押さえられるなど状況がさらに悪化する可能性が高いので、一刻も早く司法書士や弁護士にご相談ください。

債務整理をするか迷っている方へ

借金問題は、放置すると悪化してしまうものです。

利息や遅延損害金は膨らみ続け、督促により精神的なダメージが蓄積します。

家族に借金のことを隠している場合、罪悪感を抱えている方も多いです。

 

貸金業者からの連絡を無視し続けると、貸金業者からの印象は悪くなり、任意整理できても和解条件を厳しくされたり、差し押さえなど強い対応を迫られる可能性が高くなります。

司法書士

返済が厳しくなったら、司法書士や弁護士に間に入ってもらい、業者からの連絡を無視しないことが大切です。

早めに行動することで、よりデメリットや負担の少ない手続きを選択できる可能性が高く「自分がどんな状態にあるのか」債務整理の専門家の目を通して判断してもらえます。

 

また、返済に追われていると、正常な判断をすることが難しくなります。

返せないとわかっているのに新たにお金を借りてしまったり、ショッピング枠の現金化や給与ファクタリング、SNSを利用した個人間融資やヤミ金に手を出してしまう方もいます。

司法書士

「返済が厳しい、督促がつらい、滞納してしまいそうだ」と思った時点で、ぜひ相談していただきたいです。

司法書士や弁護士は、借金を抱えた方に寄り添って問題解決するのが仕事です。

借金について責めるようなことはありません。親身になってお話を聞きます。

債務整理で解決できない借金問題はありません。

 

どうか勇気を出して、ご気軽に相談していただければと思います。

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