後払い決済サービスも債務整理できる|ペイディやメルペイなど

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グリングリン
クレジットカードがなくても後払いできる「ペイディ」や「メルペイスマート払い」って便利だよね! でも、使いすぎて払えなくなったら債務整理できるのかな?

司法書士・辻本
支払い困難になった後払い決済サービスも、債務整理の対象です。
ただし、消費者金融やカード会社など貸金業者からの借金とは異なる注意点があります。
後払いは利用残高があまり大きくならないことが多いので、任意整理という負担の少ない手続きで解決できる可能性が高いです。

しかし、たとえば5万円程度の後払いを任意整理する場合、同じくらい手続き費用がかかる可能性があります。

グリングリン
返済と手続き費用合わせて、払う金額が倍になっちゃうのか……。

司法書士・辻本
ただし、後払いの残高を任意整理することで下記のメリットは得られます。
・取り立ての連絡が止まる
・毎月の支払い額を無理のない額まで減らせる
・手続き後の手数料などをカットし、利用残高のみ分割で完済できる
当記事では、後払い決済サービスの支払いに困っている方向けの解決策を掲載しています。
「後払いの返済が厳しい」「カードの限度額がいっぱいになって後払いサービスを使いはじめた」「後払いサービスを滞納していて、内容証明郵便が届いた・弁護士事務所から連絡がきた」という方は、ぜひ参考にしてください。
後払いだけでなく、クレジットカードのリボ払いやキャッシング、消費者金融からの借入などについても減額相談受付中↓↓


後払い決済サービスの注意点
後払い決済サービスは、ネットショッピングの際、翌月以降の1回払い、もしくは一定回数以上の分割払い、定額払い(リボ払い)などに変更できる決済手段です。
サービスの事業者が支払いを立て替えて、利用者は後からコンビニ払いや銀行振込、銀行引き落とし(口座振替)などで支払います。
後払い決済サービスの例
- ・ペイディ(Paidy)
- ・メルペイスマート払い(メルペイあと払い)
- ・PayPayあと払い
- ・ツケ払い(ZOZO)
- ・キャリア決済(d払い、auかんたん決済、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いなど)
- ・NP後払い
- ・atone
- ・GMO後払い
- ・スコア後払い(スコア@払い、ニッセン後払い)
- ・後払い.com
- ・後払いワイド(XPRICE後払い)
- ・ミライバライ
- ・クロネコ代金後払いサービス
- ・B/43 あとばらいチャージ
- ・Kyash イマすぐ入金

グリングリン
クレジットカードやローンでも後払いできるけど、メールアドレスや電話番号で利用できるサービスもある。カードを持ってない若者にも人気だよね!
しかし、後払いも言い方を変えれば「借金」です。
1回払いは手数料がかからないサービスも多いですが、一定回数以上の分割払い、定額払いには所定の年率に応じた手数料がかかるケースがあります。
支払いを滞納すれば手数料(利息)が膨らみますし、遅延損害金も発生します。

司法書士・辻本
特に、定額払いは「リボ払い」と同じです。
返済期間が伸びるほど手数料が膨らみ、総支払い額が大きくなるため、計画的に利用しなければなりません。
メルペイスマート払い「定額払い」の場合
定額払い手数料:実質年率15%
遅延損害金:年14.6%
利用上限金額(極度額):50万円
定額払いの残高が5万円、毎月の支払い金額が5000円の場合
初月に支払う5000円のうち、616円は手数料の支払いにあてられる
出典:https://help.jp.mercari.com/guide/articles/949
定額払いで商品やサービスを購入していくと、残高が増え返済期間が伸びていき、取り返しがつかない状態まで手数料が膨らんでしまう可能性があります。

グリングリン
リボ払いも、任意整理で解決する人が多いよね。
返済が厳しいときに後払いを使うと、状況が悪化するかも
一定回数以上の分割払いや定額払いの場合は、信用情報の審査が行われるケースがあり、年収や勤務先、信用情報に事故情報が掲載されている場合は利用できない可能性があります。
しかし、1回払いの場合、信用情報の審査が行われるわけではないため、事故情報のあるなしに関係なく、基本的には誰でも利用できます。

グリングリン
クレジットカードと別枠で使えちゃうのか…….。
カード会社や貸金業者から借りられなくなった状態で使うと、借金が増えてヤバそう。

司法書士・辻本
そうなんです。返済に苦しんでいる方が後払いサービスを利用すると、今以上に生活状況を悪化させるリスクあります。
後払いを利用した現金化・換金行為は絶対にダメ
後払い決済サービスを利用し、商品を購入 → 即売却することで、現金を手にする方がいます。
クレジットカードが限度額まで達している方が、急場しのぎで利用するパターンがあるようですが、こうした現金化・換金行為は、自己破産における免責不許可事由(借金の免除が認められない事柄)に該当する可能性があるため、絶対にしないようにしてください。
※利用残高がそれほど大きくならないので、後払いだけで自己破産するケースはほぼない。しかし、ほかにも借入があって払えない状態になると自己破産を利用する可能性がある
後払いを滞納すると、どうなる?
・滞納翌日~1週間程度以内:電話やSMSで連絡が入る
→ その後も支払いをしないと、郵便による請求が行われる
・滞納期間2~3か月ほど:内容証明郵便が送られてくるケースもある
・滞納期間半年以上:債権回収会社や弁護士事務所へ回収業務が委託される
→ その後も返済しないでいると、最終的には裁判提起、差し押さえ手続きが行われる

グリングリン
借金と同じで、最終的には差し押さえされちゃうの!?
支払いが厳しくなったら、早めに相談したほうがよさそう。
ブラックリスト(信用情報の事故情報)にも掲載される

1回払いの場合、割賦販売法(売買代金を2か月以上に渡って3回以上に分割する場合に適用される法律)の範囲外になるため、支払い期限が過ぎても信用情報機関に事故情報が載る心配はありません。
しかし、定額払いの場合は、割賦販売法が適用されるため、滞納が続けば借金などと同様、信用情報機関に事故情報が掲載されます。

事故情報が掲載されている間は、クレジットカードの発行・更新ができなくなったり、ローンが組めなかったり、スマートフォン(機種)の分割払いができなくなる可能性があります。
後払い決済サービスを債務整理する際の注意点

グリングリン
後払いも払えなくなったら債務整理できるんだよね?

司法書士・辻本
後払い決済サービスも、債務整理の対象です。任意整理という手続きで解決できる可能性が高いです。
こんな状況なら、後払いの債務整理を検討すべき
・後払いの支払いが厳しい
・すでに消費者金融やクレジットカード会社からは借りることができない状態(限度額いっぱい)
・複数の貸金業者や後払いで返済が厳しい
・滞納していて、弁護士事務所や債権回収業者から催告状や警告状、訴訟予告などが届いた
上記にひとつでもあてはまる方は、今すぐ司法書士・弁護士に相談してください。
放っておけば、銀行口座や給与を差し押さえられてしまう危険があります。
ただし、後払いの債務整理には、消費者金融やカード会社など貸金業者からの借金と異なる注意点があります。
債務整理の経済的利益を費用が上回る可能性がある
後払い決済サービスは、利用上限額が低く設定されていることが多く、債務整理の中でも負担の少ない任意整理という手続きで解決できる可能性が高いです。
ただし「手続き後にカットできる手数料の支払い(経済的利益)」を手続き費用が上回る可能性があります。
たとえば、5万円の後払いを任意整理する場合、1か月数千円の支払いに分割できたとしても、司法書士・弁護士に同じくらいの手続き費用を支払う可能性があります。

司法書士・辻本
利用残高が少額の場合は、任意整理ではない方法で解決することをおすすめします。
債務整理せず、後払いを返済する方法
「滞納はしていないけど、支払いが厳しい」という方は、返済期日を迎えてしまう前に自分から各サービスの窓口に相談するのもよい方法です。
消費者金融やクレジットカード会社も同様ですが、事業者は本人と直接連絡取れないことを何よりも嫌います。
連絡が取れているうちは、過度な請求はしないので、分割払いに応じてもらえないか相談してみるとよいでしょう。

司法書士・辻本
家族や知人に援助してもらったり、不用品を売ったり、支出を見直したり、副業で収入を得ることで返済額を増やし、後払いを優先して返済することもひとつの手です。
残高が大きい場合は任意整理も有効
一方、定額払いなどで利用額が高額になっている場合は、任意整理も有効です。

司法書士・辻本
手続き後に手数料をカットできる(0%にできる)効果が大きいです。
後払い決済サービスを任意整理ですることで下記のメリットが得られます。
①すぐに督促の連絡が止まる
②手続き後の手数料などをカットして、総支払い額を減らせる
③無理なく払える金額まで、毎月の返済額を減らせる(利用残高だけを3~5年程度分割払い)
④手続きする相手を選べる
→ サービスを使い続けたい場合は、対象から外せる
⑤司法書士や弁護士に依頼すれば、面談後はなにもしなくていい
⑥家族や会社にバレずに借金問題を解決できる
ただし、後払いだけでなくカードの限度額までいっぱいだったり、複数社の後払い決済サービスを滞納している状況であれば、任意整理ではなく個人再生や自己破産を検討する場合もあります。
債務整理は個々の事情によって適正な手続きが異なります。
どの手続きが最適かどうかは、借金問題解決に強い司法書士や弁護士に判断してもらってください。



後払い決済サービスを債務整理するデメリット
1.債務整理したサービスは利用できなくなる
後払い決済サービスを債務整理の対象にする場合、そのサービスを利用できなくなる可能性が高いです。
例:メルペイ後払いの場合、債務整理するとメルカリアカウントの利用も停止される

グリングリン
債務整理した消費者金融からお金を借りられなくなったり、クレジットカードが解約扱いになっちゃうのと同じだね。
2.一定期間、信用情報に事故情報が掲載される(お金が借りられなくなる)
後払い決済サービスの支払いを2~3か月滞納するのと同様に、債務整理をする際も信用情報に事故情報が掲載されます。


司法書士・辻本
任意整理した場合、手続きに入ってから7~10年程度は、新たな借金やローンを組むことができなくなり、クレジットカードの更新・発行ができなくなります。
【関連記事】任意整理のデメリットは1つ。対処法を紹介
ただし、PayPayを銀行口座と連携させたり、VISAやJCBなどクレジットカードと同じ加盟店で利用できて銀行口座から即時決済されるデビットカードなどを利用すれば、キャッシュレス決済が可能です。

グリングリン
債務整理をしていない家族の家族カードなども使えるから、現金払いだけにはならないんだよね。
債務整理中に後払い決済サービスを使えるけど……
債務整理中でも後払い決済サービスを使うこと自体は可能ですが、あまり推奨できません。
特に、自己破産の手続き中に利用すると、免責不許可事由に該当する恐れがあります。
裁判官に知られてしまえば心証も悪くなるため、手続き中は利用しないようにしてください。
また、任意整理や個人再生の場合も同様です。
債務整理後の返済に支障が出るようであれば、利用すべきではありません。
債務整理後(事故情報抹消前)に後払い決済サービスは使えるけど……
また債務整理後(事故情報抹消前)であっても、後払い決済サービスは使えることが多いです。
特に1回払いといった信用情報を審査の対象としていないサービスであれば、利用できる可能性があります。
ただし、目先の支払いをなんとかするために利用することは推奨できません。
まとめ
後払い決済サービスも債務整理の対象ですが、利用残高が少額である場合、同じくらいの手続き費用がかかる可能性があります。

司法書士・辻本
残高が少額の場合は、自分でサービスを提供する会社に分割払いを要請したり、後払い決済サービス以外の借金を任意整理することも有効です。
任意整理で余裕ある返済が実現できれば、少額である後払い分は、分割払いや一括払いでも対応できるようになります。
また、定額払いなどで残高が高額になっている場合は、任意整理で手続き後の手数料などをカットし(0%にして)、利用残高だけを無理のない範囲で分割払いしていくことが有効です。

グリングリン
後払いの支払いが厳しくて、債務整理したほうがいいか迷っている人は、債務整理に強い司法書士・弁護士さんに相談してみよう。状況に合った解決策をアドバイスしてもらえるよ!

司法書士・辻本
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